テレワークと働き方改革

テレワーク・デイズ

※引用 「テレワーク・デイズ」ホームページより

東京オリンピック・パラリンピック大会期間を含む2021年7月19日から2021年9月5日まで、「テレワーク・デイズ2021」が実施されます。総務省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省は、関係府省・団体(目標3,000)と連携し、期間中の人と人との接触機会抑制と交通混雑の緩和を目指すとしています。

混雑緩和は良いとしても、「オリンピック開催で海外から多くの人を招きながら国民には外出するなというのはおかしい」という声も聞かれます。

テレワーク・デイズでは参加企業・団体を募集しており、参加期間中は人数・日数問わずテレワークを実施すればよく、報告も不要になっています(特別協力団体は除く)。参加企業や団体は、「我が社はテレワーク・デイズに参加しています」ということをSNSやホームページで積極的に発信することが推奨されています。

 

企業のテレワークへの取り組み方

コロナ禍をきっかけに企業はテレワークに急遽取り組み始め、2021年2月時点で東京都のテレワーク普及率は58.7%という調査結果があります。しかし緊急事態宣言など国や自治体の要請に対して、“仕方なく” 対応している企業も多く、このような企業は一定期間が過ぎればすぐにテレワークをやめてしまうでしょう。

コロナ禍を契機に企業が直ちに取り組むべきアクションとして、業務環境のオンライン化があります。これは、“ニューノーマル時代に向けて働き方を変える”、“オンラインで仕事ができるようにする” と理解することが肝要です。

業務のオンライン化やテレワークは企業が事業継続をするために必要な取り組みであり、「会社しか仕事ができる環境がない」「在宅勤務=サボる」「一過性のものであり、コロナ禍が収束したら必要なくなる」という考えの経営者や管理職の方がいらっしゃったら、その会社はこれからのビジネス環境の変化についていけなくなるでしょう。

テレワークは通勤時間(コスト)の削減のほか、育児や介護を理由とした離職の防止、遠隔地の優秀な人材の確保、オフィスコストの削減など様々な企業メリットがあります。これらを活かすことができない企業は将来的に競合他社との競争に勝てなくなるという危機感を持つべきです。

これからのテレワークの在り方

テレワークとは「デジタル技術を活用し、時間や場所の制約を受けずに柔軟に働く形態」の事を言います。2020年に初めてテレワークを実施された企業も多いと思いますが、テレワークを実施した際に色々な課題があることに気づきます。例えば労働時間の管理や生産性確保の問題をどうするかです。多くのテレワーカーがパソコンで仕事をされる方だと思いますが、これらの課題は技術的な方法と仕事の仕組みを変える事で解決できます。現在はテレワーク環境でも業務が滞りなく遂行できる企業にならないといけない時代です。

労働集約型産業においては、勤務時間×単価=報酬であることが多いため、テレワークでは勤務時間をどうチェックするのかが問題になります。本来仕事とは勤務時間内に会社にいればよいというものではなく、『作業の結果=アウトプット』を出すことが目的です。勤務時間アウトプットの二つが見える化できれば、どこで仕事をしても良いとなるはずです。逆に日単位、週単位、月単位の仕事の成果(アウトプット)が明確にできない場合は、テレワークによる労働生産性向上は困難といえるでしょう。

テレワークにおける人事評価への影響も考慮しましょう。リモートワークにおける【成果】は、オフィスに出勤している人と比較して不利益にならないような配慮が必要です。

もう一つの課題として、従業員のメンタル管理があります。対面でのコミュニケーション機会が大幅に減少したため、メンタル不調や鬱などに陥るケースが多くなっています。最低でも週1~4日はオフィスに出勤したり、対面でのコミュニケーション機会を増やす工夫をするなど、従業員にとって働きやすい環境をつくることが必要です。

「テレワーク=在宅勤務」だと思っている人が多いですが、テレワークは

「働き方改革やデジタルトランスフォーメーションの一環であり、企業に求められているビジネス課題」

であると理解することも肝要です。

ペーパーレス・ハンコレス

単にテレワーク制を導入しただけでは、いままで通りに業務が遂行でき、かつ労働生産性が上がるとは言えません。まだ多くの日本企業に紙文化・ハンコ文化が根付いているからです。デジタルトランスフォーメーションでは業務プロセスのデジタル化を全社最適に実行することが求められます。真に働き方を改革するには、紙やハンコを使った書類や稟議承認などの業務フローを直ちにデジタル化する必要があります。

2022年1月に施行される改正『電子帳簿保存法』では、帳簿書類のスキャナ保存に関する事前承認の制度が廃止され、請求書や領収書などの電子データの保存の利便性が大幅に向上することが期待されます。またデジタル庁創設をはじめ、国を挙げてペーパーレス・ハンコレスの取り組みが一層加速することは間違いありません。

会社にはこれまでの仕事のやり方や文化を変える事を非常にネガティブに考える人がいます。なぜならばこれまで自分達が苦労して作り上げたものであったり、今の形が正解だと考えているからです。このような会社は往々にしてトップダウンでしか物事が決まらないので、社員自らが業務を効率化する(良くする)という考えが死んでしまいます。

デジタル技術は日進月歩です。今までの仕事のやり方がこれからは通用しなくなるという認識に立ち、常に “カイゼン“ の志をもってデジタル変革に取り組んでください。

 

<参考資料 (2021.6現在)>

 厚生労働省 テレワークの適切な導入及び実施のためのガイドライン

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